HENNGE Oneの導入によりグローバルでSaaSの管理を一元化。 グループ全社でスムーズかつセキュアな認証を実現
導入企業:I-PEX株式会社
12カ国に39拠点を展開し、コネクターやセンサー、半導体製造装置などの開発・製造・販売、自動車部品や精密成形品、各種製造装置などの受託製造を手がけるI-PEX株式会社。同社は、SaaSの利用増加に伴うセキュリティリスクに対応するためHENNGE Oneを導入し、グループ全社のセキュリティの強化とともに、SSOの活用などユーザー・管理者双方で効率化を実現した。
コロナ禍で急務となったのは、リモートワーク体制の構築とITガバナンス強化
-- コロナ禍をきっかけに情報システム環境が大きく変化したのはどのような点でしょうか。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、グループ全社でリモートワーク体制を構築する必要がありました。そのため、レンタルサービスなどを活用して、従業員にノートPCを配布しました。その台数は3500台にのぼりました。そして、情報システム環境が大きく変わったのはクラウド化の加速です。コロナ禍では、基幹システム、経費精算システム、購買発注システム、営業支援システムなどをクラウド化し、SaaSをベースとしたアプリケーションの活用も増えています。管理者としては、サーバーなどの管理工数が削減されたことで、私たち情報システム部門の従業員もリモートワークを実施しやすくなりました。
リモートワークへの移行では、苦労も伴いました。その1つが、海外拠点における体制の整備です。海外ではロックダウンされた地域も多く、PCの調達には一苦労でした。
認証におけるセキュリティ強化と業務効率化を目指し、HENNGE Oneの導入を決定
-- HENNGE Oneを導入した経緯についてお聞かせください。
リモートワーク体制に最適な認証基盤を導入したいと考えたのがきっかけです。リモートワークへの移行後は、SaaSをベースとした活用が増え、さらに社外で働く従業員も増えたため、第三者によるなりすましログインなどへの対策を強化する必要がありました。これまではオンプレミスの認証基盤を利用していましたが、一度の認証に管理者側とユーザー側の間で複数のやりとりが発生するため、運用の手間が少なくありませんでした。特に、海外拠点の場合は、時差の関係から認証に1日以上の時間を要してしまうこともありました。こうした認証における課題の払拭に向けて、新たに認証基盤の刷新を検討し始めました。
-- HENNGE Oneを選定した決め手を教えてください。
認証基盤の刷新において、選定には「既存のセキュリティを強化できる」「ユーザビリティ」「価格」の3つのポイントで製品を抽出し、最終的にHENNGE Oneを含む2製品で比較検討を進めていきました。HENNGE Oneを選定した決め手は、何といってもユーザビリティの高さでした。ユーザー画面のUIが優れていて、詳しい説明がなくても直感的に操作できると感じましたし、管理者側の画面も同様でした。また、既存のシステムで煩雑化していた認証のやりとりも不要で、管理者側とユーザー側の双方での大幅な業務効率化が期待できました。HENNGE Oneの導入により、ユーザー側と管理者側の双方で業務効率化を実現
-- HENNGE Oneの導入時に注意した点や工夫した点はありますか。
運用開始後にエラーが発生すると、グローバルで業務が滞ってしまう恐れがあるため、テストは入念に行いました。具体的には、当社の旧社名である第一精工のドメインでテナントを設けて、業務の実態に合わせたテストを実施しています。HENNGE社にもご協力をいただいたこともあって、約2カ月でテストを完了し、安全に運用を開始することができました。-- HENNGE Oneの導入後、どのような変化があったでしょうか。
グローバルで、スムーズかつセキュアな認証が可能になりました。複数のSaaSアプリケーションにおいてシングルサインオン(SSO)が実現したことにより、ID・パスワードの管理が効率化され、第三者によるなりすましログインなどのリスクが低減されています。さらに認証時、ユーザー側と管理者側のやり取りが省略されたため、海外拠点であってもスムーズに認証できるようになりました。認証基盤のサーバーも不要となったため、管理者側の管理工数も大幅に削減されています。また、印象的だったのが、導入時にユーザー側からの問い合わせが極めて少なくなったことです。運用開始直後、操作方法などの問い合わせが大量に寄せられると見込んでいたので、私たち情報システム部門は戦々恐々としていました。しかしその予想は外れ、むしろ問い合わせはほぼゼロでした。おそらく、ユーザーは戸惑うことなくHENNGE Oneの認証画面を操作できたのではないでしょうか。これはHENNGE Oneの優れたUIがあってこそ可能だったと思います。